やったあああ( ´∀`)

千秋楽待たずに稀勢の里が優勝!!


って、新年の挨拶もそこそこにいきなりサーセン。
明けましておめでとうございました。ケシです。
最近、というかこの2~3年のマイブームのひとつお相撲観戦なのですが、
稀勢の里、漸くですよ。長い道のりでしたよ。
とは言え、他の横綱、大関がボロボロだったもんなあ。今場所。
一応、ワタシの居住地にもやってくる場所があるので、一度生で拝見したいと思ってるのですが、
去年は、ワタシの行ける日のチケットは全て完売でした。
今年は行けたら良いなあと思とります、はい。



まぁ、こんなことばかり言ってないで、近い内に更新します。きっと(遠い目)
今年はまだあけおめ話書いてないので、1月中には書きます(握拳)
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[ 2017/01/22 02:23 ] 未分類 | TB(0) | CM(2)

宴のあと(遅くなったけど、2017あけおめ)

あら、早かったのね。お帰り。






そう言って撩を迎えた相棒が居るリビングは、暖かかった。
年末年始はそうでもなかった寒さが、このところ急激に厳しくなっている。
積もるほどでもない小雪が新宿の真ん中でもちらつき、夜の深い時間に彷徨く男には沁みた。
それならばいっそ、出歩かなければ良いだけなのだが、一応冴羽撩にも付き合いというものがあって。
不本意ながらこの半月ほど、新年会という名のキャバクラ行脚が続いている。

香はとうに風呂にも入り、洗いたてのおでこは艶やかに光り、何やらいい匂いを放っていたりする。
暖房を利かせたリビングには加湿器が据えられ、小さなコポコポという音がする。
撩の傍にもしも、彼女が居なければ。
この部屋はきっと、もっとずっとカラカラに乾燥していただろう。
撩の相棒は、基本的に理解がある。
機嫌の良し悪しとツケの残高によっては、夜毎の飲み歩きに鉄拳制裁が下ることもあるが、基本的には放任主義だと撩は思っている。
もっとも、制裁を加えて欲しいと積極的に思っているわけでも無いので、理解があるということは単純に歓迎すべきなのだが。
撩には少しだけ、はっきりとは言い表せないモヤモヤがある。
撩自身にもそれが何かはわからない。
これまでの撩はわからないという不確定要素は、極力排除して生きてきた。
それなのに、彼女だけは。

不確定要素の塊のような香だけは、どうしても排除するという選択が出来ずにこれまでやってきた。



ファルコンと美樹の結婚式があって、
はずみで気持ちを伝えて、
それから何も出来ないまま何ヵ月も経過して。
気付くとあれから1年が経っていた。
あの時のクリスマスはまだ、美樹が療養中で。
心配しすぎるほどに心配していた香と、どうのこうのという雰囲気には持ち込めなかった。
流石の新宿の種馬も、本気のしかも重要なパートナー(仕事仲間という意味合いだ)でもある彼女が相手とあっては、慎重にならざるを得ない。
迂闊な真似をして失うことがどれだけの痛手か。
それくらいのことがわかる程度には、己の気持ちにも向き合えている自覚はあった。

しかし、その後がいけなかった。
機会は充分にあった筈だ。
それを活かせずにここまで停滞しているのは、ただのチキン野郎だと言わずしてなんと言おう。
1ミリも縮まない相棒との距離が冬の寒さと相まって、深夜徘徊する男の骨身に尚更沁みるのだが、完全に自業自得だった。
つい数週間前のクリスマスもそうだ。
本当は、馬鹿みたいなネオンの元に吸い寄せられる気なんて、サラサラ無かった筈なのに。
気が付けば、撩は歌舞伎町でドンチャン騒ぎコースが確定していて、
それならばアタシはここでみんな呼んで女子会していーい?なんて言う、香の言葉に、好きにすればぁ?なんて応えていた。




それでも。
みんなって誰だよ、という疑問が脳裏に浮かんでは消えて。
撩は例年に無い早さで、聖なる夜に帰宅したのだ。
辛うじて“女子会”というフレーズが聞こえなかったわけでもないけど。
彼等を取り巻く輩は、たとえ女子であろうと油断は禁物なのだ。
あんなにも焦燥感を感じながら酒を飲んだのは、後にも先にもはじめてだった。
逸る気持ちを抑えて、やや前のめり気味で辿り着いた自宅リビングには異様な臭いが立ち込めていた。
暑いほどに利いたエアコンの熱と、アルコールと濃密な食べ物の臭いと、もうひとつ。
揮発性のツンと鼻を衝く刺激臭。





彼女たち(香と美樹と絵梨子とかずえだった)は、いつになく酔っ払い、妙なテンションの高さで互いにネイルの塗り合いっこしていた。
擽ったいと笑いながら美樹の左手にピンクベージュのマニキュアを塗る香の足元では、絵梨子が香の右足の薬指に真っ赤なペディキュアを塗っていて。
(因みに左足は5本指全て、綺麗に紅く塗られていた。)
かずえはワインを呑みながら、塗り立ての両手両足を乾かすようにヒラヒラと動かしていた。
皆が皆、しょうもないことでケラケラと笑い、撩は思わず見てはいけないものを見てしまった気がした。
あれから撩の頭の片隅には、香の華奢な足指の綺麗に染められた形のいい爪がちらついている。








風呂上がりのネルのパジャマの上にパーカーを羽織った香の足先は、モコモコのフリースの靴下に包まれている。
3足1000円のそれは、クリーム色に小さなヒヨコの柄が入っている。
香らしいといえば香らしいが、色気もへったくれも無い。
防寒最優先なのだから仕方ない。
撩はふと、香の裸足の爪先がまた見たくなった。
そんなものは見慣れていると思っていたのに。
夏になれば香はいつも素足で家中歩き回っている。
でも、妙に気になるのは多分。
言葉に出来ないモヤモヤのせいだと、撩は思う。





ちょ、ちょっと。何すんの?寒いじゃん(焦)




撩の行動は素早かった。
見たいと思って、そのひと続きの流れでソファに座る香の前に陣取ると、
その厚手の靴下をするりと脱がせてしまった。




あ、消えてる。





思わず漏れた撩の呟きに、香が首を傾げる。
クリスマスの夜に絵梨子によって綺麗に染められた爪は、元のあるべき姿に戻って健康的な肌色だった。





もしかして、ペディキュアのこと?

ああ。

消したの、次の日に。

何で?




香は撩のリアクションに思わずポカンとなった。
予想外だったのだ。
あれは、酔っ払ったただの悪のりだったから。
酔いが醒めた次の日の午後、昨夜は楽しかったなぁ、と思いながら綺麗に消した。
そうやって、ひとつずつ消していくことにはもう慣れっこだから。
香は楽しかったことは、心の中にだけ貯めていくことに決めている。





何でって、チャラチャラしたら駄目だって。いつも撩がそう言ってるくせに。





香は怒るでも無く拗ねるでも無く、まるで困ったように眉をハの字に下げて苦笑する。
別に構わない筈だ。
爪の先の色くらい。
それで死ぬわけでも無いのに、香はこの数年間の撩との暮らしの中でずっと撩の言葉に縛られ続けている。無意識に。
信じているのだ、ただの撩の狭量な独占欲や愛情や劣情を、純粋な相棒の一助言の言葉として。
疑うことなど無く。





お前はバカだな。

なにをぉぉ、りょおの方がバカだよ。





仕返ししてやる!と言って、香が狙ったのは撩の靴下だった。
実はあの晩には続きがあって、酔いが回った女たちに臭いと苦情を申し立てた撩は4人がかりで押さえ込まれた。
正確に言えば、背後に回った美樹に完全に肘をキメられ(ああ見えて馬鹿みたいに力が強い。)油断した隙に羽交い締めにされた。
左足を絵梨子に、右足をかずえに全体重を込めて封じられた。

今よ‼香さん!!

という美樹の号令で、香の手によって深い紫にゴールドのラメの入ったどぎついペディキュアを施されたのだ。









あ。




軽くじゃれあって、するりと脱げた撩の靴下の中の爪の先を、紫ラメのどぎついペディキュアが未だに彩っていた。
約3週間経過した分だけ、爪の根元が伸びて白くなっている。




何で?




今度は香が訊く番だった。
あんなに嫌がって暴れて、塗り終わった香に悪態をついた撩なのに、何故だか爪はそのままだった。
撩には申し訳ないけれど、香はあの夜が本当に楽しくて仕方なかった。






何でって俺、除光液とか持ってねえし、何処に置いてあんのかすら知らねえし。

あ、そっか。





ごめんね、消してあげるね。と言うと、香はフフフと笑いながらテレビの下のキャビネットの引き出しを開けた。
中から小さなボトルとコットンを持ってくると、撩の足元にぺたりと座った。
撩は香にされるがまま、足を投げ出して身を任す。
ヒヤリとした液体はすぐに揮発して、撩の足元を心許ない感覚に誘った。
時間の経ったラメは剥がれにくく、香はつい夢中になって撩の爪の色を落としながら撩の足先に細く長い指が触れていることを忘れている。

撩は香の触れている爪の先に全意識を集中させながら、気が付いた。
モヤモヤの原因が何なのか。
毎晩のように遊び歩く己に、妙に理解のある寛大な彼女。
積極的にお仕置きを望んでいるわけでは無いけど、叱られないならないで残る一抹の寂しさ。
撩にはこの数ヵ月で嫌でも自覚しているある事実がある。
自分自身の底無しの嫉妬深さだ。
距離を縮める勇気は無いくせに、彼女を強く求めている。

多分撩は、自分が求めているのと同じ分量で、同じ熱量で彼女にも求められたいのだ。
彼女に愛されたい。
彼女を放って遊びに出掛けた己を想って、彼女が淋しいと思ってくれたなら。
彼女がそう言ってくれたなら、いつだって夜遊びなどキッパリやめられる。







なぁ。

ん?ごめんね、なかなか落ちない。あともう少しだから。

いや、それは別にどうでも良いんだけどさ。

ん?どうしたの?






勿論、全く別の人格を持った人間同士だから、
香には撩の思考回路は解らないし、逆もまた然りだ。
互いにこうして同じ時を過ごして、同じ夜の出来事を思い返しても、言わなければ伝わらないことは山ほどある。
二人はいつも肝心なことを伝え合わずにここまで来て、だから不確定要素が積み重なってしまうのだ。




なぁ、お前は俺のことどう思ってんの?

はあ?

俺はさ、そのぉ、前に言ったじゃん?チラッと。

ん?何を?

......。




こういう時、撩は槇村香の察しの悪さに苛立ちを覚える。
普段は異常に勘が鋭いくせして。




だぁからっっ、ほら。海ちゃん達の結婚式の時にさ。

...あ。    ぁあ、うん覚えてるよ。





香は一瞬にして真っ赤に染まる。
撩が何故あの時のことを蒸し返して、何の話をしようとしているのかが解らないので、
ペディキュアを落としている手が、ふと止まる。




で?お前はどうなの?

どうって?

言えよ。俺は、あの時ハッキリ言ったぜ?





...やだ。




真っ赤になって俯いた香が漏らした一言は、撩には衝撃の否定から入った。







言いたくない。怖い。失いたくない。




一息にそう言うと香の頬に一筋、涙が落ちて。
撩はその雫に目が釘付けになった。
このままが幸せで、これ以上を望んで傷付くのが怖くて、だから勇気が持てなかったのは、撩も同じだから。




...だから、言えない。





撩は香を抱き締めた。
それならば、互いに傷付け無ければ良いんだろう。
互いに決して、その手を離さなければ。
もっともっと俺を求めてくれ、とは言葉にはせずに、撩はそっと唇を重ねた。
これからきっと、事態は好転する筈だと願って。









遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
のらりくらりな当ブログですが、今年もどうぞヨロシクです(*´∀`*)ノシ
素直なりょうちゃんと、素直じゃないカオリンもたまには良いよねってことで(笑)
[ 2017/01/26 22:32 ] 短いお話 | TB(0) | CM(4)